かつて、水源のザグーアンから地中海に面したカルタゴまで、全長132kmという世界最長のローマ水道があった。その多くは地下水路を流れるが、水道橋の部分はザグーアンの水道橋と呼ばれ、現在残る部分だけでも20kmはある。創建は2世紀のハドリアヌスの時代。その後ヴァンダル族に一部破壊されたが、ビザンチン時代に再建。アラブ時代になってからもたびたび補修されて使われていたようだ。
▼Kenjiの訪問記▼
幹線沿いには延々と水道橋が続いていた(上段)。水道橋は、水が流れるように若干の傾斜がつけられているが、ほぼ水平である。地面が低いところでは、水路の高さを維持するため、水道橋の橋脚が長くなっている(下段右)。しばらく歩いていくと、水道橋は折れ曲がり、幹線からそれる。だんだん、崩れ落ちた水道橋が目に付くようになる(下段左)。更に歩き続けると、水道橋にのぼれるぐらい、橋脚が短くなる。本当は、のぼってはいけないのだろうが、水道橋の中を歩くことも可能(中2段右)。内部は所々、天井が崩れているため雨が入ってくるのだろう、水路の部分にはその恵みを得た草が生い茂っていた。
そしてじきに水道橋の橋脚はなくなり、地下水路となった。その境目に貯水槽らしき建物を発見した(中2段左)。驚いたことに、貯水槽からは水の音が聞こえていた。隣では水を汲むおばさんと子供もいる。どうやら、ここまでは水が流れてきているのだ。1800年経った現在もなお、この水路を利用していることに、壮大なときの流れと喜びを感じた。地下水路の脇を歩いていくと、山羊の群に出会った(中1段)。このあと、更に数キロにわたって地下水路が続いていたので、引き返すことにした。水路はある一定間隔で、その距離を示すための文字が書かれていた。(水道橋が折れ曲がるところから、ここまで4kmぐらい) |